2022年12月13日

三菱UFJ銀行がCLSNet契約に署名

2022年12月1日 ロンドン / ニューヨーク / 香港 / 東京

外国為替決済、市場取引の事務処理プロセシング、およびデータソリューションを提供する金融市場インフラサービス企業のCLSは、今般、三菱UFJ銀行が日本の銀行として初めて、120通貨を超える双方向ネッティング計算処理サービスCLSNetの利用開始にコミットした、と発表しました。市場シェアトップ10グローバル・バンクのうち8行や地域銀行等が構成メンバーとして既に参加し、拡大を続けているCLSNetコミュニティに三菱UFJ銀行は参加することとなります。

本年は、市場参加者によるCLSNet導入が大幅に拡大、2022年第3四半期の1日平均ネッティング計算金額は、前年同期比495%増となりました。グローバル通貨間での市場取引のマッチングおよびネッティングと言ったポストトレードの処理プロセスでは、機能集約プラットフォーム導入を通じた標準化・自動化が志向されます。現在、多くの市場参加者がCLS決済対象以外の通貨でのポストトレード処理や決済リスクに注目していますが、CLSNetは単独プラットフォーム上での標準化・自動化により、こう言った通貨の決済リスク削減、事務コスト圧縮および流動性の最適化を実現します。

CLS最高成長責任者(チーフグロースオフィサー)であるリサ・ダニノ・ルイスは、以下のようにコメントしています。

「三菱UFJ銀行がCLSNetへの邦銀初の参加者となることを、我々は喜ばしく思います。我々のサービスネットワークに次々と参加者が増え、グローバルに拡大していくことは、全ての参加者にとってネッティング・カウンターパーティ増加を通じた、より効果的な流動性の最適化、事務効率化および決済リスク削減のメリット享受・拡大を意味することとなります。」

三菱UFG 銀行市場事務部長である岸田淳也氏は次のように述べています。

「CLSNetの提供するグローバル通貨間のポストトレード処理プロセス標準化と一元化は、他に類を見ないものです。このサービスへの参加は、CLS決済対象以外の通貨における事務効率向上とリスク削減のために不可欠と考えます。またCLSNetは、三菱UFJ銀行がグローバル外為行動規範に記載された、決済リスクに係るベストプラクティスの原則遵守に資するものでもあります。」

CLSのヘッド・オブ・クライアントエンゲージメント・アジアパシフィックである加藤明は付け加えます。 「三菱UFJ銀行が加わることで、市場におけるCLSNetサービスの価値は、更に高まります。グローバル化の中で外国為替市場がますます拡大し、特にCLS決済対象となっていないアジア通貨の重要性も増す中で、ポストトレード処理におけるリスクに対応した最適なソリューションの導入は、市場参加者にとって不可欠です。」

グローバル外為行動規範の定義する原則35および50について、CLSNetは、効果的にこの遵守をサポートします。1  CLSNetプラットフォームに送信される全ての取引は、自動的に検証され、取引当事者間で事前合意される通貨毎のカットオフタイムまでに照合されます。そして確認された取引のみが自動ネッティング計算の対象となり、ネット支払金額の唯一かつ共通の記録が作成されます。このようにネッティング計算プロセスが集約プラットフォームで自動処理されることを通じ、CLS決済対象以外の通貨での本格的ストレート・スルー・プロセッシング(自動化)が実現され、サービス参加者は、事務効率化やリスク削減の効果を享受することとなります。

1. 原則35は、市場参加者が実務上可能な限り決済リスクを低減すべきことを規定し、自動決済ネッティングシステムの利用を推奨しています。原則 50 は、市場参加者が決済リスクを適切に測定、監視、管理すべきことを規定し、バイラテラルネ ット金額の確認と所定のカットオフ・ポイントの合意に関する推奨を含みます。

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