2019年2月26日
2019年2月26日 – 東京 / ロンドン / ニューヨーク: 外為決済、プロセシング、データを提供するシステム上重要な金融市場インフラ・グループであるCLSは、ステート・ストリート信託銀行が本邦の年金ファンドに対し、外為決済リスク削減のためのパイロットケースとして、CLS決済の提供を開始したと発表した。
世界の主要な外為取引センターの一つであり、アジア・パシフィック地域の外為市場の基盤でもある日本において、当該ファンドは外為決済をCLS決済に移行する初めての年金ファンドである。
日本のバイサイドのCLS決済への参加は、金融庁と日本銀行の主導による業界全体の協働の結果であり、本件は本邦ファンドがサードパーティ方式で初めてCLSに参加した2018年の発表に続くものである。
CLSのヘッド・オブ・クライアントマネジメント(アジア・パシフィック)であるマーガレット・ローはこの進展に関し、「日本の年金ファンドの外為取引にかかる決済リスクやオペレーショナル・リスクの削減を促進するために、今後もステート・ストリートと協働して参りたい。CLS外で行われる外為決済にかかるリスクをバイサイドがより意識するにつれ、年金ファンドをはじめバイサイド全般の動きとして、当地域全体で、そしてグローバルにもCLS決済への参加が増加しています。」
「このたびの年金ファンドの参加は、日本のバイサイドにおけるCLSのプレゼンスを反映するものであり、また、多様なサードパーティ顧客のために、外為市場の安定性を高めリスク削減と効率性向上を目指すというCLSの戦略の進展を裏付けています」とコメントしている。
ステート・ストリート信託銀行株式会社代表取締役社長のマーク・ハミルトン氏は、「日本のバイサイドがCLS決済を通じて決済リスクを削減できるよう、私どもの広範かつグローバルな経験を今後も活用して参りたい。本件は、今後本邦の信託ファンドが決済リスク削減の意欲を高め、CLS決済に実際に参加することにつながるための、非常に重要な前進です」とコメントしている。